日本たばこ産業JT決算発表内容まとめ
日本たばこ産業とは?
日本たばこ産業は名前の通り、日本でたばこを独占的販売している企業です。
しかし、日本での禁煙促進による屋内禁煙、屋外でと禁煙スペースでしか吸えないというとても愛煙家には住みにくい世の中となっています。
さらに海外からの侵食を受けて加熱タバコなとは日本のシェアを侵されつつあります。
けど日本たばこ産業は売上の6割を海外で得ているので、国内での売上の減少の影響も勿論無視はできませんが、海外売上をひっかり見たいですね。
もはや日本といってますが日本たばこ産業はグローバル企業となっています。
前回決算発表内容↓
日本たばこ産業爆下げなぜ?↓
日本たばこ産業チャート
2151円 2月9日現在
ここ最近は上昇基調なチャートですね。
決算発表内容
売上高-3.8%
営業利益-6.6%
当期利益-13.7%
当期包括純利益-63.7%
いやー渋いですね‥
一株あたりの純利益
195円→174円
配当金
1株あたり75円→65円
10円減配
中期経営計画の配当に関して配当性向75%を目指した結果減配となる
2021年12月期業績予想
当社グループは2021年2月9日に公表しましたとおり、たばこ事業において、事業環境の変化への対応を強化し、持続的成長を目指していく観点から、競争力・収益力強化に向け、たばこ事業運営体制の強化に取り組むこととしました。
たばこ事業を取り巻く環境は、喫煙と健康の意識の変化、各国のたばこ税増税や喫煙規制の進展、RRP市場の拡大や製品開発競争の激化等、お客様の嗜好も含め、大きく変化を続けております。
長期的な視点での事業環境を見据えた上で、当社グループが今後も持続的成長を実現するためには、お客様志向を一層徹底し、紙巻たばこへの必要な投資を継続しつつ、HTS(Heated tobacco stick:高温加熱型の加熱式たばこ)への集中的な投資が必要不可欠であると認識しており、これらを効果・効率的に実行するため、現在の海外たばこ事業、国内たばこ事業の2事業体制を一本化することといたします。
加えて、日本市場におけるお客様への提供価値最大化に向けた競争力強化並びに過去数年に亘る事業量の減少や不確実性が高まる事業環境を踏まえ、事業基盤強化を企図した諸施策を実施いたします。
利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、中長期に亘る持続的な利益成長に繋がる事業投資を最優先に実行し、同時に事業投資による利益成長と株主還元のバランスを重視するという経営資源配分方針を掲げております。
加えて、株主還元方針については、強固な財務基盤を維持しつつ、中長期の利益成長に応じた株主還元の向上を図ることとしております。
具体的には、以下の3点です。
・1株当たり配当金の安定的・継続的な成長
・自己株式の取得は事業環境や財務状況の中期的な見通し等を踏まえて実施の是非を検討
・引き続きグローバルFMCGの還元動向をモニタリング
この経営資源配分及び株主還元の方針に則り、当期末の1株当たり配当金を77円とする予定です。
したがって、年間では中間配当金77円を含め、1株当たり配当金は154円となる予定です。
また、次期の株主還元方針については、経営資源配分方針で掲げる「事業投資最優先」や「利益成長と株主還元のバランス」の観点から変更しております。
変更後の株主還元方針は、以下の3点です。
・強固な財務基盤を維持しつつ、中長期の利益成長を実現することにより株主還元の向上を目指す
・資本市場における競争力のある水準として「配当性向75%」を目安とする
・自己株式の取得は当該年度における財務状況及び中期的な資金需要等を踏まえて実施の是非を検討
従来の経営資源配分方針に加え、変更後の株主還元方針に則り、次期の1株当たり配当金は年間で130円(うち、中間配当金65円)を予定しております。
たばこ事業の事業運営体制の一本化
■目的:
-成長カテゴリーであるRRP(紙巻たばこ)における競争力強化に向けたグローバルリソースの最大活用
-シンプルな組織構造のもと、意思決定のスピード向上及びより効果的かつ効率的な事業運営体制を構築
-グローバル視点での優先付けに基づいた迅速な資源配分により、お客様への価値提供を強化
-たばこ事業をグローバルに一体運営することにより、各マーケットが必要とする商品・サービスを迅速に供給
-グローバルベースでのベストプラクティスの共有・展開の活性化及びスピード向上
■施策概要:
-日本市場を含むたばこ事業の本社機能を現在海外たばこ事業の本社機能を有するジュネーブ拠点に統合
・たばこ事業に係る戦略策定・業績管理及び意思決定プロセスの機能・仕組みを統合
-日本市場については、グローバルな事業運営体制のもと、主要市場の一つとして事業運営
-既に統合しているR&D機能に加え、たばこ事業に係るサプライチェーン各機能(製造、原料、品質保証等)のレポートラインをグローバルに統合
たばこ事業の事業運営体制の一本化は2022年1月に実施する予定です。
<日本マーケットの競争力強化>
■目的:
-お客様満足向上に向けた体制構築
■施策概要:
-事業環境の変化及びお客様の多様なニーズに迅速かつ的確に対応するため、日本マーケット本社・支社機能・体制を刷新
・マーケティング・セールス機能の更なる強化に向け、2022年1月に日本マーケット本社組織を改編
・地域密着型の営業活動を更に推進するべく、2022年4月に支社体制を改編
「本社-支社-支店」の3階層から、「本社-支社」の2階層の構造へ変更(15支社-145支店体制から47支社体制
へ再編)
希望早期退職を募集
■目的:
-日本マーケットの競争力強化及び事業環境に適応した組織基盤構築に伴う要員適正化
■施策概要:
-当社社員1,000人規模の希望退職募集等を実施
-フィールドパートナー(営業活動の補佐業務に従事するパートタイマー)制度の廃止に伴う該当パートタイマー
1,600人規模の退職勧奨等を実施
-シニア社員(定年退職後再雇用された契約社員又はパートタイマー)150人規模の希望退職募集を実施
-上記要員適正化については、退職時期を2022年3月末として実施予定
上記に加えグループ会社においても、当社九州工場及びJFT田川工場の廃止に伴い退職勧奨等を実施する予定です。
本施策が2021年度の連結財務諸表に与える影響については、工場閉鎖や希望退職募集等により一時費用として約370
億円を見込んでおります。
JT決算発表まとめ
売上は相変わらずの持続的な下落がつづいていますね。
さらに今回は減配が発表されてしまいました。
1株あたり77円だから保有している人が殆どでしょう。
今回の減配でわかりやすく株価は下がると思われます。
しかし、ただ減配した訳ではなく加熱タバコ市場への投資強化を目的とする明確なビジョンがあるため
ここは受け取り方次第でしょう。
因みに配当金は下げますが自社株買いも発表してませんが示唆はしていますね。
さらに経営成績を回復するために
1000人を超える希望退職の募集や、事業の一本化、支店の少数化によるフレキシブルな活動ができる様にするなど事業の改変をしようとしている事がよくわかります。
しかし、今更加熱タバコに集中投資って遅いですね😅
日本たばこ産業は今までは成熟企業として配当性向を高めて成長が止まった企業でした。
しかし、コロナ禍や人々の変化により
成長を強いられる局面に立たされついに、動き出すのかな?と思える今回の発表でしたね。
本社機能をジュネーブ拠点に統合すようですが
これも6割が海外で売り上げている日本たばこ産業にとっては
逆に日本でやっているよりも良いでしょう。
もうグローバル企業に集中でき海外売上比率を更に上昇できるといいですね。