三菱商事決算内容まとめ

三菱商事株価

決算発表概要(2025年8月4日発表)

期間:2025年4月1日〜6月30日(Q1)

売上高(連結):約 4.218 兆円(前年同期比‑10.0%)

当期純利益:203.1 億円(前年同期354.4 億円に対し‑43%減)

1株当たりEPS:約 51.3~51.6円(前年86.5円)

アナリスト予想:約 180〜181 億円に対し上回る着地

通期予想:2026年3月期は純利益7000億円、配当110円を据え置き

📉 減益の背景と要因分析

1. 資産売却益などの一時的利益が不在
 前年には不動産売却や株式処分で収益があったが、今回はその反動で利益減少。

2. オーストラリア石炭価格の低下
 製鉄用原料炭の価格下落でエネルギー・資源セグメントの収益が圧迫。

3. 一時要因の含む構造
 Q1には建設完了による利益222億円、不動産・TH Foods売却による利益281億円、ローソン配当戻し入れなど総503億円程度の一時的利益が含まれており、これを除くと実質進捗は通期ガイダンスとおおむね一致するとの指摘もある 。

4. 通期進捗率:純利益で29%、5年平均の31.3%とほぼ同水準で、通期目標との整合性は保たれている 。

🧭 経営陣のコメントと懸念点

米国の関税の直接的影響はなしとの見解だが、今後の経済不透明感による間接影響を注視 。

国内洋上風力プロジェクトの見直し継続:過去に522億円の減損計上あり、今夏末まで評価を完了予定。不確実性が残る見通し 。

✅ 投資・株主への影響と展望

業績予想据え置き:通期純利益7000億円、配当110円を維持。アナリスト平均の7035億円にほぼ一致 。

株価反応:発表後は一時上昇もその後小反落。市場は長期課題への懸念も織り込みつつある 。

注目ポイント

オーストラリア資源価格と売却収益の復活

洋上風力・再生可能エネルギー事業の採算性改善

グローバル貿易や関税動向に伴うリスク管理

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